コラム 脇役

 

 

 

誰だって最初は、ヒーローになれると信じてた。

ついでに言ったら、戦隊レンジャーの赤色にだって仮面をつけたライダーにだってサッカー選手にだって警察官にだってなんだってなれると信じてた。

僕は少し、人とは違くて、少し特別で、

いつの日か広い広い宇宙の、何処か遠い遠い星から喋る未確認生物が地球を救ってって、僕の元に来るんじゃないかって、思ってた。

 

もっと身近なことを言えば、床屋の一人娘のえっちゃんとはいつか結婚できると思ってたし、今はできない勉強もスポーツも何かをきっかけにして爆発的に才能が開花して、ニュースを賑わせる存在になったりするとも思ってた。

 

ノートの端っこに落書きで描いてる漫画でデビューできちゃう気もしてたし、デタラメな英語の歌詞のオリジナルソングは、エライ人がたまたま聞いていたりして世に広まっちゃうような気もしてた。

 

 

そんな気がしてたんだよなぁ

 

 

そしてまた僕は、コンビニ飯のゴミと丸まったティッシュのたくさん転がった部屋で、使い古したプレイステーション2の電源を入れる。